文部科学省の2021年度「問題行動・不登校調査」の結果では中学生の不登校児は全国で16万人ということで、過去最多となっています。
これを受けて文部科学省でも特例校を設けたり、フリースクールの取り扱いについて再検討したりと対策が講じられています。
公立の中学校に通い続けるよう強いることは時に子供に大きなストレスを与え「家にもどこにも居場所がない」という感情を持ちかねません。本人の心に寄り添った対応をしてあげたいものですね。
東京都のフリースクール一覧については、こちらのサイトが情報量が多く学校選びにはとても良いと思います↓↓
フリースクール選びで重要なポイントがいくつかあると思います
通いやすさ(続けやすさ)
通学を選ぶ場合はやはり通いやすさが重要です。子供に合ったスタイルの学校でも子供自身が通い続けられなければ意味がありません。現在はオンラインで授業を受けられる学校も増えていますが、子供が興味を持てなければ離脱してしまうという心配も。フリースクールに通う子供ってみんな、ちょっとデリケートだったり個性が強かったり。自分の価値観とのズレを感じてしまうと通うのが嫌になってしまうこともあります。はじめからその子供にあった学校選びができるとは限りませんから場合によっては学校を選び直すことも必要になることを頭に入れておきましょう。
学費
フリースクールは学校によって学費が全然違います。お金が全くかからないフリースペース的なところもありますし、語学やパソコンに特化した私立中学並に学費がかかるところもあります。学費などの情報は先ほどご紹介した未来地図 先輩ママたちが運営する不登校の道案内サイトに一覧で掲載されています。まずはお手頃な学費のところに通ってみて、通うことに抵抗が薄れたら本当に子供が学びたい物があるところに通うのも良いかもしれません。
カリキュラムの内容
フリースクールは運営団体ごとにカリキュラムが全く違います。最近CMで見かけるのはトライ式中等部ですね。
2023年3月開校ということでまだフリースクールとしての実績はないですが、なにしろ「家庭教師のトライ」ですから、指導に関しては安心してお任せできそうです。
その他、英語に特化した学校、パソコンに特化した学校、それから勉強はあえて行わず、仲間とのふれあいを重視した学校などもあります。
学校教育法第一条に定められた中学校かどうか
ここは親の価値観だと思うのですが、私立中学は学校教育法第一条に定められた中学校です。そこに通えば「義務教育」を受けたことになります。それに対し多くのフリースクールは学校教育法第一条に定められた中学校ではないので、公立の中学に在籍したまま通うという形になります。そのため公立の中学から教材はもらえます。フリースクール出席については「出席扱い」となるようです(以下文部科学省ホームページより引用)
2 出席扱い等の要件
不登校児童生徒が学校外の施設において相談・指導を受けるとき,下記の要件を満た
すとともに,当該施設における相談・指導が不登校児童生徒の社会的な自立を目指すも
のであり,かつ,不登校児童生徒が現在において登校を希望しているか否かにかかわら
ず,不登校児童生徒が自ら登校を希望した際に,円滑な学校復帰が可能となるよう個別
指導等の適切な支援を実施していると評価できる場合,校長は指導要録上出席扱いとす
ることができる。
ただ、フリースクールでの成績が公立中学で反映されるかというと現在は公立中学側の対応がまちまちで、通っている公立中学に確認する必要があります。そのため「中学はフリースクールに行かせたいけど高校からは公立または私立に通いたい」という場合は注意が必要そうです。通いたいフリースクールで進学実績など確認してみるといいでしょう。
フリースクールで学ぶ内容だけで十分なのか
前述したようにフリースクールは「英語特化」だったり「パソコン特化」だったり「勉強はしない」タイプだったりします。ということは公立中学校のような5教科プラスアルファの勉強は網羅できません。5教科すら必修ではないところもあります。そこを親も理解した上で「フリースクールでの勉強だけでいい」とするのか、「フリースクールでやらない勉強のうちこれだけは自習する」とするのか、子供と相談しておく必要があります。勉強以外に子供がやりたいこと(習い事など)があるようならそれを応援してあげるのもいいでしょう。
せっかく与えられている「フリー」な環境なので、子供を伸ばす時間として使いたいですね。
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